井戸川双葉町長から「町民の皆様へ」と題した文章が話題


昨日、双葉町のHPに掲載された、「町民の皆様へ」と題した文章が話題になっています
管理人としては、内容から、焦りや不安や憤りが感じられる率直な文章だと感じました。
 まぁ、クビなんだけね。


双葉町長不信任案可決
 
井戸川双葉町長から
(一部抜粋)

「町民の皆様へ」

 町民の皆さん、損をしないでください。財産には目に見えるものと見えないものが有りますので、区別しなければなりません。目に見えるものは形や重みのあるもの価値が直ぐに判断できるものです。見えないものは未来です。一番心配なのは健康で、被ばくによる障がいであります。ウクライナでは障がいに要する費用が国家の財政を破綻させるような事態になっています。今のウクライナが25年後の日本であってはならないのです。

 平成24年12月20日
双葉町長 井戸川 克隆 
 

 以下全文

町民の皆様へ
 町民の皆様、皆様の苦しみは計り知れないものです。毎日、皆様と話し合いができれば良いのですが、なかなか叶えられませんことをお詫び申し上げます。

 私が一番に取り組んでいますのが、一日も早く安定した生活に戻ることです。双葉町はすぐには住めませんが、どこかに仮に(借りに)住むところを準備しなければなりません。そこで、国と意見が合わないのは避難基準です。国は年間放射線量20mSvを基準にしていますが、チェルノブイリでは悲惨な経験から年間5mSv以上は移住の義務と言う制度を作りました
 私たちは、この事故で最大の被ばくをさせられました、町民の皆様の健康と家系の継承を守るために、国に基準の見直しを求めています。この基準がすべてです。仮に住む場合は安全でなければなりません。子供たちには、これ以上被ばくはさせられませんし、子どもたちが受ける生涯の放射線量は大きなものになります。事故から25年が経ったウクライナの子供たちには働くことができないブラブラ病が多く発生しているそうです。
 私はこのようなことが一番心配です。町は絶対に事故を起こさないと言われて原発と共生してきました。しかし、今は廃虚にさせられ、町民関係も壊されました。自然も、生活も、生きがい、希望やその他すべてを壊されました。一方どうでしょう。これほど苦しんでいる私たちの思いは、皆さんが納得いくものになっていないのです。これを解決するのが先だと訴えています。

 私が皆さんに多くの情報を出さないと叱られていることは十分承知しています。出したくても出せないのです。納得のいくような情報を国に求めていますが、出してこないのです。国とは隠し事のない交渉をすることを求め続けてきています。町民の皆様を裏切ることは決していたしません。これから多くの情報を出していきます。

 放射線の基準に戻りますが、ICRP(国際放射線防護委員会)勧告を採用していると国では言いますが、国際的に採用している訳ではありません。ヨーロッパには独自の基準があり、アメリカでも自国の基準を作って国民を守っています。最近のICRP勧告では日本を非難しています。もう1~20mSvを採用しなさいと言っています。これは大変なことで、区域見直しも賠償の基準も変わってきます。
 
 このような中で冷静にと言っても無理かもしれません。このような環境に置かれているのだから、皆さんの要望を常に政府、与党には伝えてきました。政争に振り回されて進んでいません。
 福島県内に避難している町民を県外に移動してもらう努力はしましたが、関係機関の協力は得られずにいます。しかも盛んに県内に戻す政策が進行しています。県に理由を聞いても納得のいく返事は来ません。町民(県民)の希望を国に強く発信して頂きたいと思います。

 町民の皆さん、損をしないでください。財産には目に見えるものと見えないものが有りますので、区別しなければなりません。目に見えるものは形や重みのあるもの価値が直ぐに判断できるものです。見えないものは未来です。一番心配なのは健康で、被ばくによる障がいであります。ウクライナでは障がいに要する費用が国家の財政を破綻させるような事態になっています。今のウクライナが25年後の日本であってはならないのです。子供に障がいが出ればとんでもない損害です。この見えない、まだ見えていない損害を十分に伝えきれていないもどかしさがあります。まだ発症していないからとか、発症したとしても被ばくとは関係がないと言われる恐れがあります。水俣病のように長い年月をかけて裁判で決着するような経験を町民の皆さんにはさせたくありません。
 昨年の早い時期から町民の皆さんの被ばく検査を国、東電、福島県にお願いし、被ばく防止も合わせてお願いしてきました。しかし、思うようになっていません、原発事故による放射能の影響下に住むことについて拒むべきです。

 損について一部しか言いきれていませんが、一番大きなこと、何年で帰れるかについて申し上げます。今は世界一の事故の大きさのレベル7のままだということ。溶けた核燃料の持ち出し終了が見通せないこと。処理水をどうするのか、核物質の最終処分はどのようにいつまで終わるのかなど多くの要因を考慮して、木村獨協大学准教授が最近の会議の席上、個人の見解として双葉町は場所によっては165年帰れないと発言しました。私には可か不可の判断できませんが、大変重要な言葉だと思います。半分としても80年だとしたら、この損害は甚大なものです。
 また、被ばくの影響についても責任者に対して担保をとっておく必要があります。

 中間貯蔵施設については、議論をしないまま、調査だから認めろと言いますが、この費用の出どころを確かめることが重要です。この施設は30年で県外に出すと国は言っていますが、約束は我々とはまだ出来ていません。この施設の周りには人が住めません。六ヶ所村では2km以内には民家がないようで、双葉町では町の中心部が殆ど入ってしまいます。では、どうするのかの議論が先です。ボーリング調査を行うのは着工です。予算の構成を見ますと、整備事業の下に調査費が付いています。これは行政判断としては着工になります。着工の事実を作らせないために、私は非難覚悟で止めていることをご理解ください。
 十分すぎるほど議論して町民の皆さんの理解の下に進めるべきです。日本初の事業です。双葉町最大の損害で、確かな約束を求める事をしないまま進めてはやがて子供たちに迷惑をかけます。新政権とじっくり話し合いをして、子供たちに理解を貰いながら進めます。このように、私たちには大きな損害があることをご理解ください。

 寒さが一段と厳しくなりました、風邪や体力の低下に気をつけて予防を心がけてください。これからもお伝えします。
 
 平成24年12月20日
双葉町(もちろん福島の他の市町村の方も)、国に都合のいい被曝規準で、置き去りにされ、十分な補償も受けられず、国も東電も賠償を早く打ち切って、棄民したくて仕方ない状況なわけです。

そんな状況だけど、周りの雰囲気もすでに、このことに関して風化しそうな感じなんだよね・・・


そんなことですが、双葉町の町長は今日不信任案可決でクビになりました。

理由は、除染廃棄物の中間貯蔵施設の場所を決める協議会を井戸川町長が欠席したから


双葉町長不信任案可決 町議会で全会一致 進退、週明け判断

双葉町長不信任案可決
町議会の不信任決議に「批判する側にも責任がある」と反発する井戸川町長=20日、埼玉県加須市騎西総合支所
 
 福島県双葉町議会は20日、福島第1原発事故で役場機能を移した埼玉県加須市で12月定例会を開き、井戸川克隆町長の不信任決議を議員8人の全会一致で可決した。地方自治法で町長は10日以内に議会を解散しない限り失職する。井戸川町長は週明けにも進退を判断する意向を明らかにした。
 不信任決議は、除染廃棄物の中間貯蔵施設の立地調査をめぐり、11月28日に福島市であった福島県知事と双葉郡8町村長の協議を井戸川町長が欠席したのが主な理由。当時、調査候補地に双葉町の2カ所を含む郡内12カ所が挙がっており、井戸川町長は双葉地方町村会長として協議を主導する立場だった。
 本会議で、決議案を提出した岩本久人町議は「協議を議会に説明なく欠席した。中間貯蔵施設は賛否はあるが、避けては通れない問題で、復興への大きな妨げになった」と不信任の理由を説明。「町長は『町民の声を聞く、議会と相談する』と常々言うが、一度も機会がない」と批判した。
 
 井戸川町長は採決前に発言を求め、「町民の健康を守り、賠償で損をしないよう尽くした。国と県、東京電力こそ事故の経緯と今後の道筋を示すべきで、このような決議は残念」と反論した。議会終了後の取材には「議会は全て私が悪いと言うが、批判する側にも責任がある」と述べた。
 
 いわき市の双葉町仮設住宅に暮らすアルバイト林祐司さん(57)は「双葉町だけが何も前に進まず遅れているので、前進できる人に代わってほしい」と話した。同市のパート女性(52)は「議会も町長もそんなことで騒いでいる場合ではない。町民として恥ずかしい」と町政混乱を嘆いた
 井戸川町長は双葉町出身。水道設備会社経営を経て2005年初当選し、2期目。現在の任期は13年12月7日まで。
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/12/20121221t61007.htm
井戸川町長は、中間貯蔵施設を双葉郡内に作ることを拒否して、協議会も抗議の欠席したんだったよね。
中間貯蔵施設を受け入れたい議会側、拒否したい町長という構図なのだろうけど。

バカだよね、両方とも。こんな時に議会解散・選挙なんてやるんだね。
他にやることいっぱいあるのに。


26年後の福島です。まだ読んでない人はどうぞ。


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